功徳3倍! 逆打ち お遍路 を調べていたら…

お遍路 四国

4年に1度の「うるう年」は、お遍路(四国霊場八十八箇所巡礼の旅)を「逆打ち」すれば功徳が3倍になるとされる年! 大手旅行会社も「四国八十八箇所 全周逆打ち 結願の旅」と題したツアーを盛んにPRしています。

逆打ちとは、通常の「順打ち=1番札所→88番札所」をひっくり返して、88番→1番へと逆回りすること。その由来を調べてみると……

修行中だった若き空海(弘法大師/真言宗の開祖)を、そうとは知らずに無下にした伊予の豪商・衛門三郎は、次々と不幸に見舞われたことから、後年に改心。財産を譲って、離婚し、懺悔と許しの旅に出た。

ところが20回巡礼しても空海に追いつかない。そこで21回目に逆回りしたら、空海に出会って、許しを得ることができた。

その年が「うるう年」であったことや、「逆打ち」は道に迷いやすくて困難なことから、「うるう年に逆打ちをすると功徳が3倍になる」と言われるようになった。

なるほど、なるほど。

僕も、バイク雑誌の編集長を辞めて岡山県に移住した頃に、観光気分でいくつかの札所を訪ねた記憶があります。今年はせっかくのうるう年だから「逆打ちで88か所をツーリングしてみるか?」と気軽に調べ始めたら……次々に興味が湧いてきて、調べ尽くすこと2日間。

その過程で、みなさんにも役立つと思った情報をシェアします。

覚悟して「1400kmの修行旅」へ

そもそも「お遍路」って何? ということから探ってみました。

かつて四国は「修行の地」とされ、平安時代に讃岐で生まれた空海も、四国各地で苦行を重ねたそうです。そんな空海が入滅(亡くなる)入定する(永遠の瞑想に入る)と、空海を師とおおぐ僧侶たちが、空海ゆかりの地を訪ね歩く1400kmもの修行旅を行うようになったとか。これが「四国遍路」の起源です。

四国 お遍路装束

庶民が四国八十八箇所を巡るようになったのは江戸時代から。目的は先祖供養や懺悔、病気回復などでした。近年は「自分探し」や史跡観光として巡る方が増え、現在は年間10~30万人(正確な統計は不在)が「お遍路」に出立しているそうです。

お遍路装束の白衣(びゃくえ)は死装束を兼ねていたこと、金剛杖(こんごうづえ)は行き倒れたときに墓標となったことを知ると……本来は「どれほど厳しい道のりだったのだろうか?」と身が引き締まります。

四国 お遍路 金剛杖
↑金剛杖

巡り方は自由。目指すなら「満願」を!

宗派・性別・出身地に関係なく、誰でも巡礼できます。しかも、巡る順番・期間に決まりもありません。

参考のために定番用語を紹介しておきます。

通し打ち:1回の巡礼で四国霊場八十八箇所を巡ること。

区切り打ち:何回かに分けて88箇所を巡ること。

一国参り:阿波、土佐、伊予、讃岐の4エリアに分けて巡ること。

順打ち:1番札所から順番に88番札所までを巡ること。

逆打ち:88番札所から1番札所に向けて、順番に巡ること。

乱れ打ち:札所の順番にかかわらず巡ること。

結願:すべての札所を巡礼し終えること。88番札所・大窪寺では「結願証明書」をいただけます。

満願:結願(1~88番札所を参拝)後に、高野山 奥の院(弘法大師御廟)にお礼参りすること。これで納経帳が完成。弘法大師御影もいただけます。

高野山 奥の院 お遍路 ツーリング
↑高野山 奥の院(和歌山県)

※結願後に1番札所・霊山寺にお礼参りすると「満願証」をいただけ、巡礼ルートが円状に結ばれます。ただし正式な「満願」は高野山 奥の院へのお礼参りをもって成立し、1番札所へのお礼参りは必須ではないとされます(出典)。

成満:満願後に京都の東寺にお礼参りすること。東寺では「成満証」をいただけます。

東寺 京都 弘法大師 お遍路
↑東寺(京都)

三弘法参り:お遍路に出発する前に、弘法大師と縁の深い京都の三寺(神光院仁和寺東寺)を巡って道中の安全を祈願すること。江戸時代はこれが当たり前だったが、強制的なものではなく、参拝する順番に決まりもない。

1番~88番のモデルコースは8日間

マイカーで巡る、通称「くるま遍路」の場合、通し打ちに必要な日数は8~13日が標準的です。様々なサイトを拝見した結果、『クルマ遍路』さんのモデルコース(8日間)がいちばん参考になると思いました。

実際にはスマホの地図アプリを利用する方が圧倒的だと思いますが……ルート全体をざっくりと視覚的にとらえたり、明日の計画を練ったり、後からゆっくり振り返ったりするためには、地図を併用したほうが効果的。

そう思っていろいろ探してみた結果、多くの人が使っていて、実績もある『四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]』が欲しくなりました。Amazonでは扱っていないので、日程に余裕を持って取り寄せるといいでしょう。

四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]
■出典&通販:へんろみち保存協力会

参拝の仕方は You Tube で予習を!

せっかく巡るなら、ただ単に御朱印を集めたりするだけではなく、正しい手順で参拝したいものです。

現実的には、宗派やガイドによって微妙な違い(礼の回数や方向など)があるそうですが……『四国遍路』さんの「遍路参拝方法まとめ」がいちばん勉強になりました。全体の流れを網羅していますし、動画なのでイメージをつかみやすいですね。

僕にとって大きな課題は「読経」ですが(一度もやったことがないんです)……88箇所を巡り終える頃には、すっかり頭の中に入っていることでしょう。

■出典:四国遍路「読経の作法」

お参りの所要時間は、1札所あたり約30分とのことですが、納経所が混んでいてなかなか御朱印をいただけないこともあるでしょうから、計画にはゆとりをもっておきたいものです。時間が浮いたら+αの観光ができますしね。

遍路装束は「セット購入」が無難

お遍路に必要なものを集めようと思うと、「調べて・比較して・発注して」がけっこうな手間。時間もかかります。

というわけで、僕みたいに初めて「お遍路」に行くなら、セット購入が無難です。

■出典:『いっぽ一歩堂』バスツアーがんばれ発心セット【新・軽爽白衣】

岡山在住時に見かけた「バイクお遍路」さんたちは「上半身だけ白衣を着る」「菅笠と金剛杖は持たない」のが定番でしたから、上写真のセットがあれば十分でしょう。必要なものが出てきたら、現地で買い足せばいいですしね。

ちなみに「ジーンズで巡るのは礼を欠く」という声も見受けました。

実際のところ、服装に決まりはなく、かなりカジュアルな方も増えていますが……巡礼に「」はつきものなので、吸汗速乾の、落ち着いた色の、ニーパッドが入った、チノパン型またはカーゴパンツ型のライディングパンツを選ぶのが無難だろうと思います。

最大の出費は「志納」ですが……

中小企業でも「有給」消化が義務付けられるようになったので、まとまったお休みはなんとか捻出できるのではないでしょうか?

もうひとつの課題が費用です。

前述のモデルコース8日間を例にして考えると……

  • 宿泊費@6,000円×7泊=42,000円
  • 食費@3,000円×8日=24,000円
  • 志納(御朱印・御影・賽銭)@1,000×88=88,000円
  • 装束セット(白衣上着・納経帳・御影帳・お経など)=15,800円
  • ガソリン代(約1,400km)=約10,000円
  • 合計 179,800円

もう1日追加して、高野山 奥の院に足を伸ばし「満願」成就とするなら、南海フェリー・徳島 – 和歌山(運賃+バイク=5,000円)または高松道・板野IC~阪和道・岸和田和泉IC(ETC料金=4,770円)に宿泊費・食費・ガソリン代・志納を加えて、計17,000円程度が必要。

これに、お住まいの場所~四国までの往復費用(ガソリン代+有料道路代)が加算されますので、総費用は20万円+αといったところですね。

最大の出費は志納ですが、徳を積むために巡礼し……やっぱり御朱印や御影もいただいておきたいと思ったら、削るわけにはいきません。

四国 お遍路 御朱印
納経帳(御朱印)©Dokudami(写真をトリミング)
四国 お遍路 御影
御影 ©Dokudami(写真をトリミング)

そうそう、出発前にバイクの整備……特にエンジンオイル、ブレーキパッド、タイヤ、ドライブチェーンの点検と早めの交換……をお忘れなく!

「物見遊山」気分じゃ、もったいない?!

最初は観光気分で軽く(?)考えていた「バイク遍路」ですが、調べれば調べるほど「神聖なもの」だということがわかって、調査にも熱が入ってしまいました。

最初は多少とまどったとしても、「ひとり」で1札所、1札所を真剣にお参りし、そこに残る弘法大師の逸話を噛みしめ、いろいろなことを考える。

無になってお経を唱えているうちに、心に湧き上がってくるものがある。

結願・満願するころには「感謝」で満たされ、新たな一歩を踏み出そうとしている自分に気が付く……

いつの時代になっても、お遍路は「修行の旅」なんだなぁと、膨大な情報に接すれば接するほど思いました。

四国 お遍路 お接待

最後に、とても共感した意見をご紹介しておきます。


★初めてのお遍路は絶対に「順打ち」のほうが感慨深く、達成感も高い。「逆打ち」は、何度も順打ちをした後で!

★逆打ちのクルマお遍路は、四国特有の狭い道(通称「酷道」)で対向車に出会う確率が高くなり、いっそうの注意と運転技術が必要。

★スマートフォンの地図アプリだけに頼っていると、遠回りさせられたり、スマホが「圏外」になってしまったりするので、地図も持っていたほうがいい。


僕も、四国ツーリングでは②と③を経験しているので、よくわかります。大容量パニアケースを左右に装着した大型バイクで四国の酷道を走るのは、けっこう気をつかいますから、できるだけ身軽に「バイク遍路」に出かけたいものです。

知らないと、ついやってしまいがちな「タブー集」も一読しておくといいでしょう。

「三弘法参り~成満」を目指したい理由

というわけで、僕の初めての「バイク遍路」は……京都での「三弘法参り」から始めて、「順打ち・通し打ち・1番札所へのお礼参り」を終え、高野山 奥の院へと足を伸ばして「満願」成就。さらに東寺にお礼参りをして「成満証」をいただきたい……と決意したのでした。

今の課題は、そこまでして「お願い」したいことが、無いことかもしれません(笑)

ウチの子供たちも大きくなって、特に欲しいものもなくなり……健やかに、好きな仕事に没頭できる「しあわせ」に、しみじみと感謝している今日この頃。

あえて望むなら


★バイク雑誌の編集長時代に体験してきた「夢のようなツーリング」を、みなさんにも味わってもらえるシステムを作りたい!

★それは、安価に日本一周ツーリングできるシステムでもあってほしい!

★さらに、長期滞在しながらツーリングしたり、地元でアルバイトしたり、セカンドライフを楽しんだりできる、週間賃貸型のライダー専用集合住宅を、各地方に作りたい。


おっとっと、煩悩満載ですなぁ(笑)

やっぱり「バイクお遍路」をコンプリートしなければいけませんね!

四国 お遍路 バイク

【お願い】「バイクお遍路」の経験をシェアしてくださる方は、コメントをお寄せください。ご自身の変化や気付き、お役立ち情報まで、お気軽に。




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