エンジンは煮物と一緒?! 温めて、冷まして、また温めて
「バイクを乗り換えたので、慣らしを兼ねたツーリングに同行してくれませんか?
サスセッティングや乗り方もアドバイスしてほしいんですけど……」
そんな依頼をいただいたので、
ツーリングパートナー(詳細はこちら)として、
東京から日帰りで志賀草津高原ルートを巡ってきました。

それにしても、志賀草津高原ルートから望む北アルプスは美しいですね。
いい景色、いい道、いい気持ちで慣らしをすれば、
それだけいいエンジンに仕上がるというものです。
—–ちょっぴり宣伝 「慣らし代行サービス」——————–
大型バイク専門誌の編集長を引退して、バイクショップに身を置いていたときに、
「慣らし代行サービス」を行っていました。
「サーキット走行会に行きたいんだけど、慣らしをする暇がない」
「プロの手で、いいエンジンを作ってほしい」
という方々から依頼を受けて、おおむね3日程度で
エンジンやタイヤ、ブレーキ、サスペンションを仕上げていたんです。
お返しするときには、ライディングポジションやサスセッティングを
オーナーさんに合わせ、そのバイクの特徴や乗り方のポイントを
まとめたレポートも差し上げていました。
今でも個別に請け負うことは可能なので、興味のある方は
info@k2biketravel.com までお問い合わせください。
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せっかくですから、いいエンジンを作る慣らしのコツをお伝えしておきましょう。
【基本的な考え方】
エンジンにはアルミや鉄、ステンレス、チタン、銅、
樹脂、ラバーといった素材が使われています。
温度が上がったときの膨張の仕方はそれぞれ違いますし、
冷えていくときの収縮の仕方も、また異なります。
慣らしの過程では、これらが馴染み合っていくことが大切なんです。
だから
「温めたり、冷ましたりすることが重要」
と、ある有名チューナーさんは教えてくれました。
ちなみに、その方がエンジンオーバーホールを請け負ったときには、
エンジンベンチで10時間ほど慣らしをしてから納品するそうです。
その運転パターンによって
パワーやレスポンスが変わると言いますから、奥が深いですね。
その後、様々な方に慣らしの方法をうかがい、
自分でも試行錯誤した結果、たどりついたのが、現在の方法です。
ミドルクラスのようにパワーが限られる場合は特に
梶が慣らしをするとトップスピードが伸びますから……
メーカーが指定する方法を尊重しながら、
「梶式」のエッセンスを取り入れてみてはいかがでしょうか?
【梶の慣らしのやり方】
Step1:0~100km
ハンドルやレバー、フットペダル、バックミラーの位置を
自分の体格に合わせたら、静かに走り出します。
100kmほどていねいに走ったら、
休憩してエンジンを人肌の温度まで冷やします。
ていねいと言っても、低回転でダラダラ走るわけではなく、
ガソリンをきれいに燃やすことに専念!
最高出力発生回転数の3分の1を上限にして、
気持ちよくエンジンが回る領域をキープすればいいでしょう。
まずはエンジンに、「回ること」に慣れてもらうイメージです。
燃料満タンでスタートし、
休憩中は異臭や液漏れがないかどうかを細部まで確認します。
Step2:100~300km
最高出力発生回転数の2分の1を上限にして、
各ギヤを、できるだけまんべんなく使っていきます。
梶は、自分のペースで走りやすい
夜の高速道路を利用することが多いので、
すべてのSA/PAをドライブスルーします。
SA/PAに入るときは、後続車に注意しながら
「6→5→4→3→2→1 」とていねいに1速ずつシフトダウンしていき
……止まらずにそのまま……「1→2→3→4→5→6」と
ていねいに加速して本線に戻るわけです。
スロットルは絞り気味(無暗にガバガバ開けない)にして
比較的一定のペースを保ち、ガソリンをきれいに燃やすことに専念!
ただ単にタイヤが転がっているという状況は極力作らず、
軽く負荷を掛けながら走っています。
具体的には、1kmぐらいかけてジュイ~~~~~~ンと
ジワジワ加速していくイメージ、あるいは
わずかに上り勾配の付いた道をじっくり踏みしめながら前進するイメージ、
走行風圧とバランスしながら(風圧をわずかに押し戻すように)走るイメージです。
スロットルを閉じるときにも、ジュイ~~~ンとていねいに戻します。
オドメーターが300km前後になったら給油して休憩。
燃費計が付いているなら、その数値と「走行距離÷給油量」のデータを
照らし合わせて、誤差を確認しておきます。
1回目の休憩と同様に、異臭や液漏れがないかどうかを確認しつつ、
エンジンを人肌の温度まで冷やします。
初日は、このあたりで終えてもいいでしょう。
Step3:300~500km
最高出力発生回転数の2分の1を上限に
ガソリンをきれいに燃やして走るところは同じですが、
徐々に負荷を大きくしていきます。
加速する回数を増やす、そして
加速するときのエンジン回転数の幅を大きくしていくイメージです。
その頻度は1km~数kmに1回といった感じでしょうか?
あまり神経質にならず、加速しながらエンジンを育てていくと
考えればいいと思います。
やがて、エンジンが軽く回るようになってきます。
オドメーターが500kmくらいになったら給油して休憩。
燃費データを再チェックします。
あるいは、燃料残量警告灯が点灯するまで走り続け、
何リットル入るのかを確認しておきます。
急いで慣らしを終わらせたい場合も、ここで一晩おき、
完全にエンジンを冷やします。
Step4:500~1000km
タイヤ銘柄によっては、
実走行でもまれて形が変化するのか、
空気圧がやや低下することがあります。
走行前にタイヤ空気圧を確認して
もし下がっているようなら、メーカー指定値に補正。
こうしたタイヤは、おおむね300kmほど走ると、
ハンドリングも空気圧も安定してくるので、心配はいりません。
あわせて、エンジンオイルの量と色(特に白濁が危険)、
冷却水の量、ブレーキディスクの色や
チェーンの張り具合も確認します。
エンジンや車体にオイルの飛散跡がある場合、
冷却水経路からクーラントがにじんで甘い香りがする場合、
ボルトが緩んでビビリ音が発生する場合、
ブレーキディスクが青紫色に焼けている場合は、
きちんと原因を究明して、対策します。
不安なら、購入したディーラーを訪ねてください。
問題がなければ、ていねいに走り出して、
エンジンとタイヤが温まったら、慣らし再開です。
Step3と同様に、負荷をかけながら
息の長い加速を心がけますが、ここでは走行100kmごとに
エンジン回転数の上限を1000rpmずつ高めていきます。
相応に速度も上がってくるので、
以前よりも1~2速下のギアを使うのが一般的。
大型バイクの場合は、かなりの速度になるので、
高速道路ではなく、中速コーナーを中心とした空いた
ワインディングロードをマイペースで走りながら、
1~3速でていねいに加速していくのも、ひとつの手です。
冒頭で、志賀草津高原ルートを選んだのも、
このあたりを考慮してのことでした。
タイヤやサスペンションにかかる荷重は大きくなり、
ブレーキの仕事も増えていきますから、
足まわりの慣らしも意識して進めます。
といっても、特別に何かをするわけではなく、
滑らかに大きな荷重をかけ、滑らかに荷重を抜くように心がけます。
一部の輸入車のように、極端な設定になっている場合は、
サスセッティングで補正することもあります。
やがて「慣らしはもういいかな?」と感じ始めるので、
そうなったら、以下の3点を意識的に探して、
潜在能力を引き出します。
■気持ちのいいスロットルの開け方と閉じ方
■バイクの動きに違和感のない着座位置
■不自然な抵抗を感じない倒し込みの方向
久しぶりにバイクに乗るときにも、
乗り始めにこの3点をチェックすると、いち早く勘が戻ります。
ディーラーが指定する走行距離(800kmまたは1000km)になったら
初回点検を受けて慣らしは完了です。
【追伸】 FI車は下手な友人に貸しちゃダメ?!
最近、当たり前になったFI(燃料噴射)のエンジンは、
自己学習機能の働きで、あなたのスロットルワークに
最適化されるようになっています。
裏を返せば、スロットルの操作が下手だと(粗い/一貫性がないと)、
出力特性も粗雑になりやすいということ。
これを教えてくれたのは、バイクショップにいたときのチーフメカニックでした。
梶…最近、試乗車のエンジンがガサついてきたんだけど、なんとかならないかな?
メカ…自己学習機能をリセットすればいいんじゃないですか、いろんな人が乗りますからね。
梶…本当だ、直った! コレだよ、コレ。このフィーリングがほしかったんだよ。
梶が慣らしをすると「いいエンジン」になるのは、
自己学習機能を考慮して きれいに燃やす スロットルワークを
心がけていることも大きいと思います。
ちなみに、リセット機能がないFI車を、元のいい状態に戻そうと思ったら
…(梶の経験では)…
適切なスロットルワークで500kmほど走らなければなりません。
中古で購入したFI車も、同様に、
500kmくらいかけてアナタ色に染め直していくといいでしょう。
つまり、キャブレターよりもあなたらしさが出やすい時代に
なったということです。
だからこそ、今回の記事を参考に、
気持ちのいいエンジンを育てていただければ幸いです。
初めまして。
大変参考にさせて頂いております。
読み進めていて1つ疑問に思ったことがあるのですが、1000kmに到達するまでの間にオイル交換はしないのでしょうか?
これまでの取材を振り返ると、いろんな考え方が見つかります。
例えば、慣らしを始める前に「信頼できるオイルに換えろ」という方がいらっしゃいます。コンテナに入って海を渡ってくる輸入車のメカニックに、こうした意見が多いですね。
レーシングライダーの中には、1回ツーリングに行くたびに(300~500kmごとに)オイル交換する人もいます。レースでは練習走行が終わったらオイルを交換しますし、予選が終わった後も交換するので、その感覚からすれば「当たり前」。経済的に許すなら、この方法が理想的でしょう。
【1000kmでいいのでは?】
でも、大半の方は、メーカーが推奨する1000kmでオイルを交換すればいいのではないでしょうか? 特に、国内で生産された400ccクラス以上の国産車で、生産されてから数か月以内なら、1000kmで問題ないと思います。
逆に、生産されてから1シーズン以上経過した車両を、新車で安く購入した場合は、オイル交換してから慣らしに取り掛かったほうがいいかもしれません。保管状況にもよるので、購入したお店のメカニックに相談してみてください。
ちなみに、エンジンオイルの大敵は「ガソリンと水の混入」です。油温が十分に上がらない短時間走行ばかりだと、ガソリンや水が蒸発せず、オイル粘度が低下して、エンジン保護能力が下がってしまいます。
エンジンをいたわりながら(スロットルを無駄にパコパコ開けずに)ある程度まとまった距離を走る「慣らし」の場合は、油温が十分に上がってガソリンも水も蒸発するので、エンジンオイルの劣化は最小限に抑えられるはず。金属粉が混じらなければ、1000kmは十分に許容範囲だと感じます。
慣らしを請け負ったついでに、初回点検を代理受診することも多いのですが、最近のエンジンは工作精度が高いようで、金属粉が混じっているケースはまず見かけません。この点でも1000kmで良いのではないかと思います。
【大事をとるなら3回交換?!】
もし1万rpm以上回るエンジンで、熱的に厳しい(すごく熱くなる)なら、800km→1500km→3000kmと3回オイルを交換し、その後は3000kmごとにオイル交換していけばいいのでは? 僕が信頼するメカニックは、経済状況が許す限り、この3回交換(800km・1500km・3000km)をすすめています。
環境問題もあって、メーカー推奨エンジンオイル交換サイクルは「1万km」というバイクが多いですが、早めに交換するに越したことはありません。優れたメカニックは、オイル交換のついでに、いろんなところに目を配ってくれるので、3000kmごとにショップに持ち込むといいでしょう。
このスパンなら、燃焼して減ったオイルを継ぎ足す必要もないはずです(空冷エンジンと過走行車はエンジンオイルが減りやすいものです)。
【オイル交換で厳守してほしいこと】
もしシフトアップ/ダウンのフィーリングがザラついてきたら(渋くなってきたら)迷わずオイルを交換してください。ミッションギアの歯と歯が当たる部分の油膜が切れて、ギア表面がミカン肌のように荒れてしまう恐れがあるからです。
こうなると、いくらオイル交換しても、滑らかなシフトタッチは二度と戻ってきません。その前にオイルを交換して、ミッションを守ってあげてください。構造上、ミッションは油膜が張りにくいので、ガソリンや水の混入でオイル粘度が下がるとモロに影響を受けてしまうわけです。
もうひとつ気を付けてほしいのは、メーカー推奨のオイル粘度を守ること。オイルポンプやオイルラインの設計は「推奨オイル粘度」が前提になっているので、むやみに変えてはいけません。ただし、過走行車はシリンダーとピストンリングの隙間が広がっているはずですから、粘度が1ランク高いオイルを試してみる価値があります。
アイドリング回転数を下げるのも厳禁です。無暗に下げるとアイドリング時の油圧が低下し、クランクベアリングが摩耗してしまう恐れがあるからです。
頻繁に交換するからといって、安価なオイルを使うのも避けたほうがいいですね。100%化学合成油ならではの優れた清浄能力は、半合成油をどんなに頻繁に交換しても得られないものです。ただし、100%化学合成油はエンジンとの相性の良し悪しが出てくるので、ベストマッチのオイルを見つけ出す必要があります。
以前の愛車で気に入っていたオイルを、新しく買い替えたバイクに入れたら「いまいち」……ということも起こりうるのが、オイルの世界。高価なオイルほど油膜の設計が特徴的なので、メカニックに相談して、評判のいいオイルから試してみるといいでしょう。
【まとめ】
・一般的には初回1000kmでオイル交換を。
・大事をとるなら800km→1500km→3000km(以降3000kmごと)のスパンで。
・短時間運転、長すぎる暖機運転、無駄なスロットルオープンは避ける。
・シフトタッチが悪化してきたら、できるだけ早くエンジンオイルを交換する。
・メーカー推奨オイル粘度を守る(過走行車は1ランク硬いオイルも試してみる)。
・アイドリング回転数を無暗に下げない。
・愛車とベストマッチのオイルを探し出す。
エンジンオイルは「エンジンの血液」ですから、上手に付き合って、充実したバイクライフを送ってください。
丁寧な回答誠にありがとうございます。
夏頃にハスクバーナの新型VITPILENを購入予定なのでこの内容を参考に実施したいと思います。
はじめまして。
明日、納車を控え「慣らし運転」について調べていたところ、このWEBページを見つけました。
非常にわかり易い内容・表現で参考にさせていただいています。
ただ、1点質問があるのですが、「ガソリンをきれいに燃やす」という表現があるのですが、
これは具体的にどういうことなのでしょうか。
初めてのバイクで初めての新車ということで、せっかくであれば自分色の良いバイクに仕上げていきたいと
思います。アドバイスよろしくおねがいします。
昔からプロライダーの間でよく使われているのが「ガソリンをきれいに燃やす」という表現です。2スト250ccレプリカや2ストモトクロッサーに乗ると、燃焼の良し悪しを明確に体験できるんですが、今はそういうバイクが見当たりませんからね……f(^^;;
エンジン回転数の上昇が「もたつき」もせず、トルク感が「薄っぺら」にもならないようにスロットルを開けていく感じです。
消しゴムで字を消すときの「紙とゴムの接触感」がこれに近いかもしれません。力を入れてグイグイやると紙が傷みますし、力が弱すぎると紙の表面をゴムが滑って食いつきませんよね。程よい力加減と消しゴムを動かすスピードが揃った時に、気持ちよく字が消えます。
同様に、スロットルを開ける「大きさ(開度)」と「スピード」を意識して、そのときにベストな組み合わせを探してみてください。前述したように、もたついたり(スロットルを開ける量や速度が過大)せず、ピリピリしたり(スロットルを開ける量や速度が過少)せず、気持ちよくエンジン回転数が上昇していくような右手の動かし方を見つけていくんです。トライしているうちに、わかってくると思いますけど?
スロットルを開けるときも戻すときも、エンジンのご機嫌をうかがいながら! これが仲良くなるコツですね。
ありがとうございます。
経験が物を言うという感じですね。昨日納車され現在慣らし運転中です。
自分でも探り探り見つけていきたいと思います。
人生初バイクなので気がついたら慣らし期間が終わってるなんてことがないように
しっかり見極めていきたいと思います。
納車、おめでとうございます。
愛車を大切にして、末永くお幸せに~♡
はじめまして! バイクの慣らし運転について調べてたらこのサイトにたどり着きました。
CB400SF の2015年モデルの中古を納車予定の者です。
そのCB400SFの走行距離が500kmなのですが、その場合も Step4:500~1000km の走り方でいいのでしょうか?
どんな走り方をされているのかわからないので「Step 2」を50kmくらい実施し、ミッションタッチを確認してみてください。滑らかにシフトチェンジできるようなら「Step 3」を100~150kmしてから「Step 4」へ!
2015年モデルとのことですから、エンジンオイルが無交換のままなら、新品のエンジンオイルに交換してから慣らし運転をスタートしたほうがいいでしょう。
タイヤのサイドウォールに記載された「製造年&週」も要チェックです→https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/special/knowledge/post-9.html
2015年当時に生産されたタイヤだと、見た目は新品同様でも「グリップやダンピングは3割ダウン」程度のフィーリングになっていると思います。
ABS仕様ならまだしも、ABS未装着だと自転車等が飛び出してきたときに、驚くほど早期にタイヤがロックして「転倒」などにつながりますから……思い切って前後タイヤを新品に交換しておくことをオススメします。
梶はレンタルバイクを借りたときに、5年前に製造された「硬化した新品同様のタイヤ」が付いていて、痛い目に遭ったことがあります (^^;;
転倒修理コストや事故になったときの補償を考えると、タイヤを新品に交換したほうが、はるかに安上がりですね。
しっかり慣らしをしながら、フューエルインジェクションの自己学習機能にあなたらしいスロットルワークを覚えてもらって……いいエンジンに仕上げてくださいね。
返信ありがとうございます!
8月上旬納車予定なのでその時にオイルとタイヤについて聞いてみます!
慣らし運転は参考にさせていただきます。ありがとうございました!
初めまして。
現在、kawasakiネイキッド大型バイクを購入して慣ら中でございます。
こちらのページの説明が解り易かったので、それに沿って実施しているつもり
なのですが、新車での慣らしは初めてなので・・・。
レッドゾーンは10,000rpm~で、
現在は670km、回転は7,000rpmを上限にに時々そこまでじっくり回す。
を、行っております。(主に10~3速を使用)
説明では「500kmからは走行100kmごとに上限を1,000rpm上げて」と
なっておりますが、最終的には10,000rpm(レッドゾーン手前)まで行うのが
良いのでしょうか?
それとも8,000rpmくらいで終了した方が?とも思いまして。
バイク取説では
(0-350km/4,000rpm)
(350-600km/6,000rpm)
(600-1,000km/控えめな運転)となっているためご意見いただきたくおねがいします。
「とし」さん、新車購入おめでとうございます。
レースに出るなら 10,000rpmまで キッチリと慣らしをしたほうがいいと思いますが、その領域になると車速(走行スピード)がかなり高くなるので、それなりの場所と経験が必要になります。
そう考えると、8,000rpmあたりで慣らしを終えるのが、よろしいのではないでしょうか? ていねい&きれいに燃やす「スロットルワーク」で、「とし」さん色のエンジンに仕上げていくほうが、はるかに重要だと思いますよ。
さっそくのご連絡、大変うれしく感謝いたします。
せっかくの新車なので慣らしも楽しみながら良いエンジンに仕上がれば
と思っておりました。
当方、レースに出るようなこと考えておりませんので、
おっしゃる通り、自分にとって乗りやすい仕上がりが目標です。
これで目標が決まり、残りの慣らしを楽しみたいと思います。
※蛇足ですが、慣らしで段々と上限回転数を上げていってるので私の感覚では
燃費がガンガンと落ちるだろうと思っていたのですが
プラスマイナス1km/Lの範囲くらいであまり変わっていません。
これは何と言いうか当りが出てきた効果と上限回転数upがバランスされたような
結果のでしょうか?
「とし」さんの、燃費に関する質問にお答えします。
現代のフューエルインジェクション(燃料噴射)車の「燃費」を大きく左右するのは「スロットルワーク」です。
エンジン回転数や車速(走行スピード)が高くても、「スロットル開度」が少なく、しかも一定のスロットル開度を「維持」していれば、瞬く間に「空燃比」が薄くなる(燃費が良くなる)ように、現代のバイクはプログラミングされているんです。
逆に言えば、パコパコとラフにスロットルを開ける(加速すると)と、燃料(ガソリン)がくべられて(噴射されて)、燃費が悪くなります。エンジン回転数そのものよりも、無駄なスロットルワークのほうが、燃費を悪化させるわけです。
ちなみにリッタークラスの並列4気筒車なら、通常走行の大部分は「スロットル開度 10%以内」に収まるでしょう。この範囲内を緻密に滑らかにコントロールしていれば、燃費は悪化しませんし、エンジン内部もきれいに保たれます。
ただし、高めのギヤ(5~6速)で、ずっと低回転(おおむね3000rpm以下)を維持していると、燃焼室やサイレンサーにカーボン(煤=すす/燃えかす)が溜まりがちになりますから……高速道路や峠道では中高回転域まで滑らかに加速したり、中高回転域を維持したりして(高回転巡航時のスロットル開度は大きくなくてもOK)、エンジン内部をきれいに保ってください。
こうして走行距離を重ねていくと「ガソリンがきれいに燃えている」というのが、どんな状態なのかが、感覚的にわかってくると思います。
燃料消費について解りやすい説明、ありがとうございます。
納得です。
慣らしを終えた後も、この説明を参考に良いエンジンを維持するように
楽しんで行きたいと思います。
お役に立てて、よかったです。
充実したバイクライフを!!
「とし」さんにお目にかかれる日を、楽しみにしています。
新車購入まして、慣らしに差し当たって、こちらの記事を参考にさせていただきました。
色々な記事を読み漁りましたが、こちらが一番わかりやすく、また的確に書かれていると感じています。
慣らしも無事に終わり、車両は快調そのもの。乗るのが楽しいです。
ありがとうございました。御礼申し上げます。
新車購入、おめでとうございます。
この記事が役に立って、よかったです。
縁があって出会った相棒さんと
末永くしあわせに過ごしてくださいませ♪
陰ながら応援しております。
今後、走行距離が進んで
「人車一体感」が薄くなってきたときには
タイヤの空気圧と摩耗状態、
ステムベアリングの作動状態をチェックしてください。
このあたりは、近いうちに記事にしたいと思っています。
GSX-S1000を購入し、現在慣らし中です。参考にさせて頂いてます。
かれこれ10年以上バイクに乗っていますが、慣らし終盤にカーボン除去効果があるガソリン添加剤は慣らしに対して有効でしょうか?
信頼している「オイル開発者」によれば、著名オイルメーカーが発売している添加剤以外は「百害あって一利なし」とのことです。
たとえばエンジンオイル添加剤の効果を実感するとしたら、添加剤の溶媒で「元々のエンジンオイル」の粘度が低下したことが主因であって、エンジンの摩耗が促進されてしまう恐れもあるといいます。
一方、著名オイルメーカーが販売している添加剤は、コストの問題で「入れたくても入れられなかった」成分を別売りしているものなので「安心して使ってほしい」とその開発者は話していました。
バイクメーカーのエンジン開発者も「添加剤不要」と口を揃えますね。
実際に、ガソリンをキレイに燃やすような運転(適切なギヤで走り、スロットルをガバガバ開けない&無暗に低回転域の走行を続けない)を心がけていれば、カーボンが蓄積することもないと思います。
ちなみにFI(フューエルインジェクション)仕様の場合は、走行1万km程度でインジェクター(燃料噴射装置)の摩耗が問題になってくるので、レースのトップチームはインジェクターそのものを定期交換すると聞いています。ただ、公道でのツーリングが主体なら、そこまで神経質にならなくてもいいでしょう。
本題のガソリン添加剤ですが……僕がバイク月刊誌の編集長を引退してバイクショップに勤めていた時代に出会って以来、愛用し続けているのが『ニューテック・NC-220』(https://amzn.to/3b6F9aG)です。
リッタークラスだとわかりにくいかもしれませんが、250ccクラスに入れると「明確なトルクアップ」と「クリーンな燃焼」を実感できますね。僕は走行5,000kmを目安に使い続けていて……トラブルフリー&エンジン快調です。
僕は使用経験がありませんが、よく知るメカニックは『ワコーズ・フューエルワン』(https://amzn.to/356n4po)も効果的だとのこと。
というわけで、走行5,000kmを過ぎたあたりで、どちらかを試してみるといいのではないでしょうか?
丁寧な解説ありがとうございます。
5000kmで試してみたいと思います。
過去オイル添加剤は試した事がありませんでしたので検討してみたいと思います。
何より適切な慣らしが大切という事ですね(^^)
返信ありがとうございました(^^)
はじめまして!
バイクを初めて新車購入するので慣らし運転について調べていました!とても参考になりました✨
ただ、私のテクニックで同じようにできるかは謎ですが見よう見まねでやれることはやってみようと思います!FI車ってあんまりおもしろくないと思ってたんですけど、こういう楽しみ方もあるんですね♪
ありがとうございました!いきなり失礼しましたm(_ _)m
お伺いするのを忘れていたのですが、カブのようなクラッチがないバイクでの慣らし運転も同様でしょうか?
はい、同じです。
バイクは「バランスの乗り物」なので……
125ccクラスであっても
「スロットル パカパカ」(X)
ではなく
「始めジンワリ 後からシッカリ」(○)
という、
ていねいなスロットルワークを心がけてくだされば
安心して気持ちよく走れますし
疲れにくいですし
エンジンやタイヤも長持ちします。
首都圏にお住まいでしたら、ご一緒にツーリングでも♪